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病院での手洗いとアルコール消毒について(新型コロナ感染対策その2)

先日のブログ記事「新型コロナ感染対策その1」で

アルコールによる手指消毒よりも、
まず石けん手洗い
とお伝えしました。

厚生労働省ホームページにも載っていますし、

実際の病院でも、
とりわけ清潔操作が必要な手術室に入るときには、
入念に手洗いを行っています。

手術に臨むときに、
「アルコールで十分なんや」
と言って手に70%エタノールを吹き付けすり込んで済ませるような
医療従事者はいません。


今から25年前ぐらいに
普通の抗生物質が効かない
MRSAという
多剤耐性黄色ブドウ球菌が
院内感染、特に接触感染で問題になり始めた時期がありました。

それまでも、「一処置一手洗い」といって
患者さんの診察や処置をしたら手を洗うことが
院内感染対策の基本でしたが、
大人数の患者さんを診察して回る病棟回診の時に、
業務効率化のためにエタノールスプレーを持ち歩きだしたのが、
手洗いの代わりにやむを得ない場合はアルコール消毒でもよいことになったきっかけのように記憶しています。


皆さん、
アルコール消毒が一番ではありません。
石けん手洗いの代わりにやむを得ない場合はアルコール消毒でもよい
のですよ。

また、
アトピー性皮膚炎の患者さんでは、
アルコール消毒で皮膚がガサガサになって皮膚炎が悪化することがよくあります。

石けん手洗い、アルコール消毒、どちらも選べるのなら
しっかり石けんで手を洗うことにしましょう。


次回は、「その消毒、ホントに有効?」消毒についてお話しします。


東京、コロナ陽性者100人越えは衝撃、なのか?

7月2日、東京都の新型コロナウイルスPCR検査陽性者が100人を越えたと報じられました。

ぱっと見、びっくりしますね。
「なぜ東京だけこんなに多いのか?」と。

今日(7月3日)の産経新聞朝刊に、
東京都での最近のPCR検査件数は1日2000件以上で、症状の軽い若者が多い、と載っていました。
3月4月の流行期のPCRは1日500件ぐらいだった、とも。

とすると、
同じ100人陽性でも
最近は、100/2000=5%
3月4月は、100/500=20%
PCR検査陽性率は、全然違うことがわかります。


全体のPCR検査件数、陰性だった人の数、

PCR検査受けた人の中の、
クラスター追跡者数
市中感染、風邪、熱など症状があり検査した人数

陽性者のうち、無症状者、自宅静養可能な軽症者、入院が必要な中等症以上の人数

などわかりやすく公開してもらわないと
単に「100人」と恐怖をあおるだけになってしまいます。

これでは「正しく怖がる」ことができません!

クラスター以外の、感染経路不明で
熱があり、酸素吸入必要な人がどんどん増えていれば、
間違いなく「怖がる」状況になっていると言えます。

現状は、そこまでいってないのでは?と感じますが、
新聞やテレビ・ネットニュースで簡単にアクセスできる情報だけではそれも判断できません。

行政、メディアには加工しない情報公開を希望します。


石けん手洗いのススメ(新型コロナ感染対策その1)


来院すぐ、洗面所で石けん手洗いを。
 コロナウイルスはエンベロープウイルスなので、石けんの手洗いで十分消毒できます。
 正規品の70%アルコールが供給不足ですので、患者さんの手指消毒用として玄関に設置することができません。
(院内掲示より抜粋)

まつもとクリニックでは感染対策として、来院すぐに洗面所での石けん手洗いをお願いしています。
コロナウイルスでは、咳などの飛沫感染と同じくらいに、手についたウイルスが、目、鼻、口の粘膜から感染する接触感染が問題になっています。

テレビのニュースで、施設の入り口で液体の「消毒液」を手にすり込んだり、物品の消毒のためにスプレーしたりする場面を見ない日はありません。

この状況、私はとても心配なのです。

「その消毒液は、本当に有効なものなのか」と。

コロナの消毒に有効な、「70%エタノール」は医療専門の卸問屋でも流通不十分で、まつもとクリニックでも、2、3ヶ月前に注文して忘れた頃に配達されるような状況です。しかも配達される量は、1回500mlとわずかな量に制限されています。

患者さんの採血、感染が濃厚に疑われる診察後の消毒などに絶対不可欠な「70%エタノール」。本当に節約して大切に使っています。

そのため、クリニックの入り口に「70%エタノール」を設置する余裕は全くありません。

かといって、無印の、本当に有効かどうかわからない液を置くことは、私にはできません。
「70%エタノール」を潤沢に入手できるルートがあるなら教えてもらいたいものです。

。。。前向きな話をしましょう。

実は、石けん手洗いはとても有効な「コロナ対策」なのです。

厚生労働省のホームページにも、以下のように記載されています。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 2. 手や指などのウイルス対策
①手洗い
手や指についたウイルスの対策は、洗い流すことが最も重要です。手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで1/100に、石けんやハンドソープで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐと1万分の1に減らせます。
手洗いの後、さらに消毒液を使用する必要はありません。
参考:新型コロナウイルス対策ポスター「新型コロナウイルス対策 身のまわりを清潔にしましょう。」
 
②アルコール(濃度70%以上95%以下のエタノール)
手洗いがすぐにできない状況では、アルコール消毒液も有効です。
アルコールは、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化するものです。
<使用方法>濃度70%以上95%以下(※)のエタノールを用いて、よくすりこみます。
(※) 60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告があり、70%以上のエタノールが入手困難な場合には、60%台のエタノールを使用した消毒も差し支えありません
<注意事項>※アルコールに過敏な方は使用を控えてください。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

クリニックの掲示板には単純化のために
石けんの手洗いで十分「消毒」できます。
と書いていますが、
正確に書くなら、
石けんでウイルスの粒子を破壊して
手洗いで手についたウイルス量を減少させ
感染リスクを減らすことができます。

となります。

厚労省も情報提供しているように
①が手洗い
手洗いできないときは②アルコール
しかも①②合わせてする必要なし。


が正確な情報なので、
まずしっかり石けん手洗いをするようにしましょう。

つづく

(次回は医療現場での手洗いと消毒についてお伝えします)


プロフィール

ドクター松本

Author:ドクター松本
2009年9月、京都市左京区聖護院(平安神宮北側)に、内科・アレルギー科のクリニックを開院しました。高雄病院で10年間研鑽したアトピー治療のスキルを生かして、アレルギーの診療に日々奮闘中です。

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