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成人喘息10年寛解率は、12~20%

引き続いて、京都呼吸器内科ネットワークでのお話。

「成人喘息の10年寛解率は、12~20%」

聞き慣れない表現ですが、言い換えると
「大人で喘息を発症した人は、一旦改善しても10年以内に80~88%の人は再発してしまう」
ということです。

えっ、そんなに再発するの?ショック!
と思われた方も多いのではないでしょうか。


実際のところ、私も喘息持ちなのですが

約20年前、某安売り店の納豆を食べて咳が止まらなくなり、当時勤務していた堀川病院を救急受診し喘息と診断される。ステロイド吸入治療開始。しばらくして改善。治癒?

2001年1月から高雄病院勤務。咳が時々出て、ステロイド吸入と江部洋一郎院長処方の漢方煎じ薬を飲む。

2009年9月まつもとクリニック開業、症状安定、快調。

2013年5月、岩倉にドライブして森林浴。夜からひどく咳き込む。ヒノキ花粉のせい?
しばらくステロイド吸入する。梅雨頃には改善。

2016年春、ひどい発作で夜間不眠。咳込みが続いて息を吸うことが出来ず、窒息、命の危険を感じる。
喘息以外の病気、肺結核、百日咳、肺がんなども心配になり、おがわ内科呼吸器内科医院を受診。
レントゲン、呼吸機能、呼気一酸化窒素測定、血液検査で、重症喘息と診断されステロイド吸入max処方される。以後足かけ1年かかって、徐々に改善。

2017年春、少々咳込みあり。
8月腰椎すべり症手術の時、麻酔科の先生に心配されるが、喘息発作起こらず無事手術終了。

今年の春も少々咳込み。ステロイド吸入2週間ぐらいで改善。

こうして振り返ると結構再発してますね。
治療薬の効果で、今は無治療、息苦しさもなく普通に日常生活送っています。
特に2016年は人生最悪の発作でどうなることかと思いました。

私自身の喘息については、窒息しそうな発作を体験したので
「再発することがあっても、ステロイド吸入で良くなる。発作が出たらその時しっかり治療すればいいやん」
と思うようにしています。


京都呼吸器内科ネットワーク

9月6日、京大病院呼吸器内科と街のクリニックの連携をはかる
京都呼吸器内科ネットワークの勉強会に行ってきました。

今回のテーマは気管支喘息。

今年3年ぶりに改定された喘息予防・管理ガイドライン
エビデンス、科学的根拠からの吸入薬の使い分け
病院とクリニックの連携、

など、盛りだくさんの内容でした。


喘息予防・管理ガイドライン2018の主な変更点は二つ

その1
週1回以上の発作に対する治療ステップ2に
長時間作用性抗コリン薬(スピリーバレスピマット)が加わりました。

気管支を広げ呼吸を楽にする効果、痰の分泌を抑える効果があります。
息苦しさや、ゼーゼーには効きやすい。
反面、咳喘息や、逆流性食道炎が合併している時は効きにくい。

その2
毎日、夜間にひどい咳発作がある一番重症な患者さんに対する治療ステップ4に
新しい喘息の薬「生物学的製剤(抗IL-5抗体、抗IL-5Rα抗体)」の注射、
気管支熱形成術が加わりました。

「生物学的製剤」のひとつで
今回勉強会の前振りで紹介された
ファセンラ皮下注は
「ヒト化抗IL-5受容体αモノクロナール抗体製剤」
という、呪文の様な名前の薬なのですが、
喘息の原因となる気管支の炎症を起こす白血球の一種である好酸球を減らす効果があり
喘息発作を改善させます。

そのメカニズムは、
1)注射すると患者さんの体内の好酸球に結合
2)薬が結合した好酸球は、同じく体内にいて免疫機能を担うNK細胞によって
除去される
3)血液中だけでなく気管支の壁内にいる好酸球にも効果がある

医学の進歩には目を見張るものがありますね!

他の「生物学的製剤」と同じように
値段が高いのがネックです。


治療の選択肢が広がるのはとてもいいことです。
それと同時に、クリニックで出来ることと
専門病院で治療した方が良いこと、
その見極めが開業医には求められると思いました。



プロフィール

ドクター松本

Author:ドクター松本
2009年9月、京都市左京区聖護院(平安神宮北側)に、内科・アレルギー科のクリニックを開院しました。高雄病院で10年間研鑽したアトピー治療のスキルを生かして、アレルギーの診療に日々奮闘中です。

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