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アトピーの新しい治療薬、開発中

皮膚をバリアーし保護するタンパク質「フィラグリン」の働きを強める化合物を京都大学のチームが発見、この物質を使ってマウスのアトピー性皮膚炎の症状を改善させることに成功し、9月16日付の米科学誌電子版に発表した。10年後をめどに実用化を目指す。


アトピー性皮膚炎の皮膚では、フィラグリンが減少していて、皮膚の保護機能が低下することでアレルゲンの影響を受けやすくなり、炎症が起こりやすくなっています。


今回の京大の研究で、フィラグリンを増やして皮膚の防御力を高める物質が見つかり、アトピーの再発防止、発症予防に期待が持てるようになると思います。


但し、一旦起こってしまった炎症をよくするためには、ステロイド外用剤、プロトピック軟膏も合わせて使っていく必要があるでしょう。


今回の「新しいアトピー治療薬」が、ステロイドやプロトピックのように、アトピービジネスがらみの風評被害に遭わないよう、切に願っています。

プロトピック軟膏とタクロリムス軟膏の違い

プロトピック軟膏。

まつもとクリニックでも
アトピー治療の両輪としてステロイド外用剤とあわせて使っている薬ですが、
ジェネリックとしてタクロリムス軟膏も発売されています。

皮膚科の雑誌に
「タクロリムス軟膏だと刺激感を強く感じる患者さんがいる」
という投稿が載っていました。

私も、
他院でタクロリムスを処方され
ひりひりしてうまく使えなかった患者さんを診察したことがあります。
その患者さんには、1週間ステロイド軟膏を外用し
改善後にプロトピックに変更することで
うまく切り替えることができました。

プロトピックでは、
軟膏の成分に炭酸プロピレンが使われていて
薬効成分を溶かすのに役立っているが、
他のタクロリムス軟膏には
炭酸プロピレンが使われていない。

この違いで
薬の成分である「タクロリムス」は同じでも
刺激感という副作用が出やすくなる現象が
起こっているのではないかと考えられています。

タクロリムス軟膏を処方するのなら
十分炎症がコントロールできているのを
確認してからにするべきです。

「ジェネリックはどれも先発品と同じ効能効果」
と言い切る医師、薬剤師がいるなら、
その人は勉強不足と言われても仕方がありません。


ジェネリック薬・物質特許と製法特許


薬の中には、「製法特許」といって
作り方に独自の方法を使っているものもあります。

例えばホクナリンテープ。

喘息や気管支炎で使う気管支を広げて呼吸を楽にする
気管支拡張剤ですが
皮膚からの吸収を安定化させる独自の製造法で作られていて
他のジェネリック、「ツロブテロールテープ」
とは有効性が異なります。

薬の効果を左右する違いがあるのなら、
ジェネリックでない方を選んで処方することも
必要と私は考えています。

プロフィール

ドクター松本

Author:ドクター松本
2009年9月、京都市左京区聖護院(平安神宮北側)に、内科・アレルギー科のクリニックを開院しました。高雄病院で10年間研鑽したアトピー治療のスキルを生かして、アレルギーの診療に日々奮闘中です。

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